コロナ発生から早数年。これまでにピークが過ぎては再拡大の繰り返し。そんな期間が長引くにつれ、そろそろリフレッシュとして旅行を楽しみたい!そう考える人も多いのではないでしょうか。
とは言っても、万が一のことを思うと不安…。子供や高齢の家族のことも心配ですし、滞在先への迷惑も考えてしまいます。
この記事では、国内旅行中に「実際コロナに感染・発症してしまったらどうしたらいいの?」という不安を、まずは「知る」ことで解消していく、その手助けになる情報をご紹介!「もし沖縄県で感染したら」という具体的な動きを交えて解説しますので、よりイメージが湧けば幸いです。
コロナの時代でも旅をあきらめることなく、感染リスクを減らしながら旅行を楽しめるようになれば良いですね!
※ただ、状況は目まぐるしく変化をしています。行き先と各自治体、それぞれの状況により、対応が一律ではない場合がありますので、最新の情報については必ず確認の上で旅行を決めて下さい。
沖縄で発熱!国内旅行中に陽性になったら
国内旅行中に発症・陽性となった場合、基本的には自宅で感染した場合と同じ動きになり、まずは待機が必要。ただ、コロナは症状の軽重を問わず、「感染・発症を確認した地域での治療」が必須になってきます。
このため、治る(療養期間終了)までは飛行機には乗れませんし、帰宅はできません!旅行の前にこの鉄則だけでも知っておくと、いざという時に焦らずにいられると思いますよ。
コロナ感染・発症後の流れ
それでは以下より、旅行先でコロナウイルス感染・発症した時の具体的な流れをご紹介します。沖縄県で発症した際の流れをあわせて解説しますので、よりイメージが付きやすくなるかと思いますよ!
① 待機開始
コロナに感染し発症した場合、自覚症状として主に発熱・倦怠感・咳が挙げられます。コロナは発症前後がもっともウイルス量が多いとされていますので症状が見られた場合、まずは旅行先のホテルの客室で待機しましょう。
また一方で、陽性者と接触があったことを後で知った場合、同行者が不調な場合など、自身は無症状だとしても、気になる点が生じた際には待機を開始してください。
② 保健所・旅行者専用相談センター沖縄等へ連絡
待機した上で旅行先の自治体が指定する連絡先に電話を入れますが、沖縄県では「旅行者専用相談センター沖縄(TACO)」を設けていますので、些細なことでもまずはこちらへ連絡を入れましょう。
旅行者専用相談センター沖縄では、病院を紹介してもらうことが可能です。ただ病院への移動に関しては、代行はしていません。自身での移動になりますが、感染拡大防止のためにも公共交通機関の利用は避け、レンタカーやタクシーで移動しましょう。
③ 病院の受診・PCR検査
指示に従い、指定機関でPCR検査を受けます。検査費用は無料。
結果が出るまでは24時間ほどかかり、この間の滞在先は宿泊中のホテルとなります。ホテルへはフロントで直接話すのではなく、部屋から電話するなどして状況説明をしてください。必要な場合は延泊の手続きを要しますが、この期間の滞在費は自費です。
早い段階で結果を知りたい方には、抗原検査キットで自己チェックしてしまう方法もあります。陰性の証明にはならないのでその点は注意が必要ですが、陽性の場合は信頼度が高い検査です。キットは予め薬局で購入しておくと良いでしょう。
④ 旅行会社に連絡
旅行を旅行会社で申し込みの場合は、上記①~②と同時進行で連絡を入れます。
旅行先でコロナに感染・発症した場合、「募集型企画旅行」のツアーに申し込みの場合には、旅行会社はホテル延泊や航空便の変更手続きを「代行」、またはサポートしてくれます。
ただし航空券のみなど、「手配旅行」で申し込みの場合はその限りではありません。withコロナの旅行では、予約前に心配な点をとことん確認してください。
尚、キャンセル・変更のために旅行代金に差額が生じた場合は、追加で請求が発生します。これはあくまで実費分、変更にともなった実際にかかる上乗せ料金になりますので、通常支払う必要があるものです。
⑤ 保険会社に連絡
またコロナに対応した保険に加入している場合は、保険会社にも、上記①~②と同時進行で連絡を入れます。
コロナに対応している保険は旅行保険だけではなく、傷害保険や生命保険での特約というケースから、加入済みの保険がいつのまにかコロナを補償対象に定めている場合もありますので、旅行前の確認をおすすめします。
旅行先には保険証(番号)など問い合わせに必要な情報を持って行くようにすると安心です。
尚、いずれの保険でも、医療費やお見舞金といった形の金銭面のフォローはありますが、航空便やホテル手配の「代行」は難しいかもしれません。その意味では旅行会社を介した予約は安心感があるかもしれません。
⑥ キャンセル連絡
個人で旅行の場合は、航空会社等へキャンセル・変更連絡を入れます。
航空便に関しては、振替可能かキャンセルになるかは航空会社によります。JALは振り替えてくれる可能性が高いですが、どの会社も対応が目まぐるしく変化していますので予約時の確認・現場での確認が重要です。
また沖縄旅行の場合は、LCCで渡航というケースも多いかと思います。LCCでは予約時に「キャンセル不可」「~%のキャンセル料」「日付変更可」などの条件を自分で選択できます。コロナに感染・発症して延期になった場合も、あくまで予約時の規定に従うことになるでしょう。
それ以外にも、予約していたアクティビティ、レンタカー、後の日程のホテル予約などがあれば、キャンセル連絡が必要です。他の手続きに追われて、意外と忘れがちな作業ですので、注意してくださいね。
⑦ 陽性結果&施設移動
コロナ陽性の結果を受けた後、軽症の場合はホテルでの療養となり、延泊という形になります。宿泊代金は自費ですが、保険で多少カバーされることもあります。
病状が重たい場合は病院へ移動となります。旅行のスーツケースを持ってそのまま移動できますので、入院準備をする負担が少ない点は、若干心強いかもしれません。
ただ、グループや家族旅行での感染の場合、たとえば1人が陽性で病院、1人は陰性(濃厚接触者)でホテル待機という、バラバラの結果となるケースも起きています。このためwithコロナの旅行には、大きな1個のスーツケースではなく、小型のスーツケースを2個(人数分)用意する形がおすすめです。
⑧ 沖縄県の宿泊療養施設
状況次第とも言えますが、現在沖縄県では感染拡大を防ぐため、軽症者・無症状者・濃厚接触者は「宿泊療養施設」へ入所できる仕組みを整えています。特に旅行者は、ホテル待機での負担が大きいため、優先される対象になっています。
今後は旅行者であってもコロナ感染による負担が減っていくものと思われますので、お困りの際には改めて旅行者専用相談センター沖縄への相談をおすすめします。
⑨ 所定の日数を待機
入院の場合は症状改善までの入所が必要です。療養の場合は、現在陰性証明の検査は実地されていません(PCR検査の陰性結果は不要)。以下が療養終了の基準となっており、これをクリアした場合は帰宅できます。
・症状のある方 ⇒ 発症日を0日とし7日間 ※ かつ症状軽快後 24時間経過している ・症状のない方 ⇒ 検体採取日を0日とし7日間 ※ 5日目に検査キットで陰性を確認した場合は5日間
ただし、症状がある場合は10日間、症状がない方は7日間経過するまで感染リスクがあります。療養終了後も自主的な感染予防行動の徹底が、感染拡大の抑止になりますよ。
⑩ 費用の支払い・帰宅
ホテルや航空便の変更後の日付に関しては、あくまで体調次第。再延長が必要になるケースも十分あり得ますので、必要に応じて各会社へ相談をしてください。感染・発症から回復までで著しく体力を消耗していることもありますので、体調を最優先してくださいね。
所定の日数を超えて症状が落ち着いた際には、必要な分を支払い、帰宅へ!
旅行前にチェック・対策すべきこと
ここまで感染・発症した場合の流れをご紹介しましたが、では、旅行の前にチェックしたいことは、どんなことでしょうか?Withコロナ時代の旅、安心と安全のために何ができるでしょう。
自治体の取り組み・沖縄県では
まずは旅行先である地域での、感染症対策を確認しましょう。沖縄県の場合、現在旅行者には以下のようなメッセージ・お願いが発生していますので、予約の前には確認の必要があります。
空港で検査が受けられるなど、沖縄県では独自の取り組みがなされています。旅行者はぜひとも協力の上、自身も地元の人も安心できる旅行を実現できたら良いですね!
・沖縄県への渡航前は健康管理を徹底し、体調不良の際は延期をお願いします ・3回以上のワクチン接種を完了するかPCR等検査で事前に陰性を確認してください ・沖縄県への渡航前にやむを得ず検査を受けられなかった場合は空港で受検できます ※那覇空港・宮古空港・下地島空港・新石垣空港・久米島空港にて予約制
旅行先の感染状況・病院事情
沖縄県に限らず旅行先の決定前には、医療体制やひっ迫度合いを確認しましょう。高齢者が多いエリアかつ医療体制がひっ迫している中での旅行は避けるなど、ひとつの判断基準になります。病床が満床に近いような場合は、自身がコロナに感染・発症し、万一重症化した際に入院できるかわからないという心配も生じます。
安心できる要素がより多い地域を選択することをおすすめしますし、いずれの地域でも万一発症した際の連絡先、フローは必ず事前に確認しましょう。
また各自治体のコロナウイルス感染症情報については頻繁に更新されています。一旦予約が完了してしまうと満足してしまい、「予約完了から出発まで」の間の変化は、意外な落とし穴となるケースがあります。特に早めに予約した場合には、定期的なチェックをおすすめします。
ホテルの立地や周辺情報
発熱外来や救急病院、薬局、コロナ対応病院に近いホテルには安心感があります。またスーパーマーケットや、テイクアウトのできるレストランの立地など、万一感染・発症した場合を想定してのホテル選択も重要です。
キャンセルチャージの条件、コロナへの感染症対策も含め、ホテル決定の前には、立地や周辺環境を確認しましょう。
ただ、不便な立地にあったとしてもホテルそのものに簡易キッチンや、電子レンジ、ケトルがついていると安心感が増しますし、沖縄県にはアパートメントやヴィラや貸別荘スタイルも充実していますので、こういった宿泊施設ではより感染リスクが下がります。またデリバリーの配送県内であれば食事にも困りません。
国内旅行保険・キャンセル保険の検討
国内旅行保険はもともと「疾病」が対象外の保険です。このためコロナに感染・発症した場合も、補償対象にはあたりません。ただし特定の保険会社ではコロナの特約が出てきていますので、検討されるのはおすすめ。旅行保険について詳しい記事は以下をご参照ください。
一方で、キャンセル保険もまた非常におすすめです。もしも旅行前にコロナに感染、または濃厚接触者になった場合、旅行はキャンセルせざるを得ません。キャンセル保険はその時に生じたキャンセル料を補償してくれますので、安心感を得られる保険です。
また生命保険という形でコロナを補償対象にするという選択肢もありますので、比較検討をおすすめします。Withコロナの旅に、保険は重要項目ですよ!詳しくは以下をご覧下さいね。
連絡先のリストアップ
旅行会社、トラベルサポートデスク、航空会社、各保険会社、各ホテル、アクティビティ等の予約先、地域の感染時の連絡先、また親族、会社連絡先、かかりつけ医などいざという時に役立つ連絡先をまとめておくこともおすすめです。
旅行先で感染・発症してしまったら、重症な場合はもちろん、軽症であったとしても混乱・パニックになる可能性はあります。動揺すると人は誰でもミスをしがちですので、連絡先を予めリストアップしておくことは万一の際に有効です。
キャンセルは勇気!の心構え
筆者は旅行代理店で働きながら、コロナ以前より、災害・テロ・家族の事情など、そうした状況下で「旅行に行くのが少し不安」「自分はいいが家族が心配している」という相談を幾度となく受けてきました。そして必ず「心配事がある旅行は楽しくない」「キャンセルも勇気」と一貫して話してきました。
無論、会社としてできるフォローを精一杯説明し、それで不安が解消できるケースもあります。ただ、本当に不安な人から不安は消せません。「疑心暗鬼」の心で旅行は楽しめないのです。コロナもそうです。万一、少しでも心配だったり、体調に不安を感じたりした際にキャンセルするのは勇気だと思います。旅行先で発症してしまえば、見知らぬ土地で回復まで待機せねばならず、よほど不安でしょう。
旅先の風景は変わらずに旅人を待っていますから、次回までとっておいてください。状況が変わった時や不安な時には、延期やキャンセルを選択しましょう。
感染症対策グッズをチェック
また事前に役に立つ感染症対策グッズをチェックすることもおすすめします!以下に一部をご紹介しますので、新しい旅のおともに、チェックしてみてくださいね。
【withコロナ】国内旅行におすすめトラベルグッズ
ここではwithコロナの旅行におすすめのトラベルグッズを紹介します。特に万が一旅行先でコロナに感染・発症してしまった場合に、本当に必要だと思われる品々です。日常的にも使えるものですので、ご参考までに。
コロナウイルス抗原検査キット
コロナの発症を疑った場合、抗原検査キットがあれば、自身で簡単に短時間で検査が出来ます。陰性証明にはなりませんが、陽性の場合は信頼度が高いです。状況によってはとても早く事が進む可能性もあり、withコロナの旅では、マストアイテムと言っても過言ではありませんよ!
パルスオキシメーター
発症後に「重症化」を数値化して判断できる点、とても心強いです。一人旅など、そばに頼れる人がいない時などは、特に重宝します。酸素飽和度と脈拍が表示されるものが多いです。咳と発熱、肺炎症状があり、酸素飽和度が95%を下回ると要注意。継続的に93~90%を下回った場合は電話相談または救急へ。ちなみに脈拍は60~100が正常値です。
電子書籍などサービス
体調が回復してくると、どうしても時間が余ってきます。こんな時、自宅であれば何かしら選択肢がありますが、旅行先ではどうしてもスマホ(タブレット・PC)が頼りになってきます。
しかし、不調の時のネットサーフィンはおすすめしません。純粋に疲労につながるという理由と、ネガティブな情報に目がいきがちという理由からです。書籍や漫画、簡単なゲーム、それに映画やYou tubeなど楽しい気持ちになるものがおすすめですよ。
ちなみにおすすめのグッズは、以下リンクでも詳しく紹介しています!
またおすすめサービスは以下にも!
まとめ 感染・発症対策は出発前から一工夫を
いかがでしたでしょうか。
ここまで国内旅行中にコロナ感染・発症した場合の流れをご紹介してきました。
コロナが感染拡大しはじめた頃に比べ、制度化が進み、海外旅行に比べても国内旅行はニーズが高まりました。旅行先で感染したとしてもその後の流れが明確になり、保険が充実してきたことも大きな進歩と感じます。
まとめとして、Withコロナの【新しい旅】に重要なのは4点。
①「旅のスタイルを考える」
withコロナの旅行は、旅行期間が長いほど感染しやすくなるというのは必ずしも正しくなく、「どこで何をするか」の方が重要です。それを反映して初期にはキャンプや温泉など、あまり遠出ではなくゆっくりでき、感染リスクの低い旅が人気になりました。時代に合ったエコツーリズムやサステナブルがキーワードにもなり、自然遺産も注目されるように。
ただ、現在は次第に以前のような自由なスタイルに戻りつつあり、都内では外国人の姿も多く見かけるようになっています。地域の感染状況は変わらずチェックし、密になりづらい旅行スタイルを選択して、安心な旅を楽しんでくださいね。
②「事前の準備」
あらかじめ感染・発症した時の具体的な流れを知っておくことで、事前に何を準備し、何に備えれば良いかがわかります。すでにご紹介した、発症時の連絡先、ホテルの条件や、旅行保険の知識、おすすめのグッズ、「備えあれば憂いなし」ですので、ぜひ旅行の前にチェックしてみてくださいね。
③「情報のアップデート」
状況は目まぐるしく変化をしています。特に国内旅行では、「島」の旅には注意が必要です。飲食店のオープン時間など含め突然状況が変わる可能性も高く、イベント事は感染者が増えればまっさきに中止となる可能性があります。そうかと思えば突然渡航条件が緩和される場合もあります。最新の情報については必ず確認の上、旅行を決めて下さいね。
④「感染・発症してもあわてない」
コロナは「無症状」「軽症」「重症」と幅があり、実際に自分に感染・発症してみない限りどのような症状が発現するか分からない、という点が怖いです。ただ多くの人が「発熱」「体、筋肉、のどの痛み」「咳」などの症状を経て、5~7日後には回復しています。
万一旅先で感染・発症してしまっても、必要以上にネガティブな気持ちにならないことは大切だと思います。情報の通り数日もすれば良くなると信じて、出来る限りリラックスして過ごしましょう。
これらは国内旅行も海外旅行も、同じことが言えると思います。海外で感染した場合のフローは以下にもご紹介しています。
感染リスクを減らしながらも旅行を楽しみましょう♪
コロナの時代にあった【新しい旅】のスタイルを前向きに見つけていきたいですね。
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