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日本の自然遺産は何がすごい?5つの秘境を徹底比較でご紹介!

世界自然遺産

この記事では、高まる国内旅行需要のなかでも、withコロナの旅先におすすめの「世界自然遺産」をご紹介します!

コロナ禍の「密」を避けられ、それでいて世界でも有数の自然環境にある「世界自然遺産」は、遊びだけではなく学びもあります。このため自然を知るための子連れ旅行にもおすすめですし、働く人のリフレッシュのための休暇にも、アクティブな旅にもおすすめです。老若男女問わずwithコロナに安心して旅行できる旅先はとても貴重ですね!

ただその一方で、自然遺産はいわゆる「秘境」であるために、「アクセスが難しい」「お金がかかる」「時間がかかる」といった問題も。

そこでこの記事では、日本の5つの自然遺産を、分かりやすい解説と様々なランキング形式でご紹介します!お休みの取れるタイミングや、予算、お子さんの成長に合わせて、旅先を選択してくださいね。

ちなみに筆者は「世界遺産検定1級」合格者でもありますので、広くフラットな視野でご紹介させて頂きます!

世界自然遺産とは?日本に数は何個ある?

世界自然遺産

ここではまず「世界遺産」と、その中でも「世界自然遺産」はどんなもの?という疑問について触れていきます。自然遺産の登録基準についてもシンプルに解説します。

世界遺産は3つに分類

世界遺産

「世界遺産」に登録されるためには、専門的な調査機関に認められ、国際会議での審議がなされ、様々な段階・課題をクリアしなければなりません。ただ、あくまで世界遺産登録の理念は、たったひとつです。それは対象が、文化財、景観、自然であるにかかかわらず、「人類が共有すべき“顕著な普遍的価値”をもつ」 という事!

これは言い方を変えますと、特定の国や民族ではなく「人類」にとって共通の、多大な価値のある文化財、景観、自然を、「世界遺産として保護・保存していきましょう」という事です。

そんな「世界遺産」は3種類に大別され、「世界文化遺産」と「世界自然遺産」(単に文化遺産・自然遺産とも)と、その両方の特徴をもつ「複合遺産」に分けられます。日本では世界遺産が合計25件登録されており、そのうち文化遺産は20件、自然遺産は5件となっています。

世界的には1154件の世界遺産があり、うち文化遺産897件、自然遺産218件、複合遺産39件。複合遺産は希少性が高いということがよくわかる数ですね。複合遺産は日本には存在せず、たとえば「マチュピチュ」や「カッパドキア」が該当します。

自然遺産とは?2021年には奄美大島も

世界自然遺産とは

世界遺産に登録される過程で専門機関の調査がありますが、「自然遺産」と「文化遺産」ではその機関が異なり、「登録基準」も違います。「自然遺産」はIUCN(国際自然保護連合)を専門機関とし本部はスイス。「文化遺産」はICOMOS(国際記念物遺跡会議)で本部はフランスです。

また一言で「自然」と言っても、IUCNの中で「厳正保護地区」「原生自然地域」「国立公園」「天然記念物」など分類があり、すべての自然遺産もその振り分けがなされています。

日本で世界遺産のうち「自然遺産」として認められたものは、①1993年 青森県と秋田県にまたぐ「白神山地」、②1993年 鹿児島県「屋久島」、③2005年 北海道「知床」、④2011年 東京都管轄「小笠原諸島」の4つ。

これに加えて2021年に10年ぶり5つ目の自然遺産「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が追加され、話題を呼びました。ただこれらが「自然遺産」となるに至った分類や基準は、それぞれ異なっています。

登録基準とその意義を簡単に解説!

コンパスと解説

「世界遺産」の登録基準は全部で⑩あり、「文化遺産」=文化財の基準は①~⑥、「自然遺産」=自然・景観の基準は⑦~⑩が該当するという仕組みになっています。この登録基準をごく簡単に説明すると以下のようになり、これらの特性のうちいずれか一つでも該当したものが「自然遺産」として登録されます。

⑦ 重要な美しさ
⑧ 地球の歴史・地理
⑨ 生物の進化・生態系
⑩ 絶滅の恐れ・保護

これらの基準は、自然遺産という枠で「優劣をつけるためのもの」と考えてしまうと、人間のエゴのように感じさせてしまいますね。しかしそうではなく、対象の自然や景観を「その価値にのっとり、適切に保護すること」が自然遺産の目的、というわけです!

なにがすごいの!?5つの世界自然遺産一覧と解説

コロナ禍のトレッキング

では日本の自然遺産は、いったい何がすごいの?ここではそんな素朴な疑問にお答えします!

太古のブナ原生林!青森と秋田をまたぐ【白神山地】

白神山地の青池

自然遺産 登録基準⑨1993年

白神山地は、日本固有のブナの原生林を有する自然遺産。ブナの森林としては世界最大級、植物の多様性の宝庫であり、地形が独特のため人里遠く、はるか太古から存在した大変貴重な森です。種としてのブナは100万年前ごろに誕生したとされますが氷河期などで一時衰退。白神山地は約8000年前ごろに形成したものとされています。

またその地形・地域的な特徴も他に類を見ません。なんとこのエリアは日本列島の中でも「非常に速いペースで土地の隆起が生じる場所」!さらには「豪雪地帯」のため崩落や地滑りを繰り返し、「深く入り組んだ無数の川や谷」からなる複雑な地形となりました。このことで白神山地の豊かな生態系や、固有種の生息が守られています。

また白神山地の旅の見どころと言えば、3つの滝からなる「暗門の滝」、青く透き通った水が神秘的な「青池」が有名です。ちなみに青池は、なぜ青いのか最近まで理由がわかっていませんでした。青い成分が含まれるのではなく、「ものすごく透明だから」というのが答えのよう。驚きです!

唯一「美しさ」が評価!鹿児島の離島【屋久島】

屋久島の杉

自然遺産 登録基準⑦⑨1993年

屋久島は、日本の世界遺産・自然遺産で一登録基準⑦「美しく重要で最高の自然」という基準が認められています。その美しさが示すもの、それが屋久島の「スギ」です。その中でも樹齢1000年を超える杉のみを「屋久杉」と呼び、大きいものは直径が5m近くに達し、他には無い神秘的な景観を生み出しています。

ただ、驚くべきことに、屋久島は「杉の成長には適していない」島なのです!実はこの島は岩の地盤からなるため養分が少なく、樹木の成長がとても遅いという特徴が。そのため年輪の幅が狭く、幹は硬く、通常の6倍以上の樹脂が蓄えられています。結果その樹脂が腐敗を防ぐために、屋久島の杉は長寿である、というわけです!

また同時に屋久島は地形もかなり独特。なんと、「九州で一番高い山」があるのが、屋久島です。つまり屋久島は東西約28km・南北24kmの島内に、標高約2000mの山を有する、起伏の激しい土地ということ。標高が上がるごとに種の異なる植物が生育し、山頂付近は国内最南端の積雪が認められます。加えて類を見ない「多雨地域」ということですから、自然遺産としても大変希少な環境です。

屋久島旅行の見どころと言えば、何と言っても「縄文杉」でその威厳や迫力は見逃せません。さらに「白谷雲水峡」は苔の美しさがたまらない。また空がハート型に見える「ウィルソン株」はインスタ女子には必須。子連れ旅には手軽な「ヤクギランド」がぴったりですよ!

壮大な生態系と食物連鎖!流氷の北海道【知床】

知床のヒグマ

自然遺産 登録基準⑨⑩2005年

「知床」は、その地で生じるダイナミックな「食物連鎖」が自然遺産としての最大の価値であるため、登録範囲はとても広域。そんな知床の特徴は、海流の影響で「地球上でもっとも低い緯度で流氷がみられる」土地ということです。この流氷が春に溶け、海中に栄養分をもたらすことで、植物プランクトンが大発生、これがすべての始まりに!

この植物プランクトンを餌に動物プランクトンが増殖、またそれを餌にサケやマスが増え、またそれを餌に大型魚やアザラシ、オオワシなど鳥類も集まります。またサケやマスは海から川を上り、森に住むキタキツネ、ヒグマ、シマフクロウへ連鎖。知床の豊かな森の育成と、複雑な生態系につながります。こうした海から森への連鎖は地球上でも大変稀ということです

「食物連鎖」や「生態系」は目に見えるものではありませんが、知床の自然そのものが守るべき遺産です。訪れた時には「知床五胡」の散策や、羅臼かウトロの「クルーズ」など、その自然を体験できるプランが王道!また穴場に、毎分5トンもの水がドバドバと湧くパワースポットがあり、時間のある方は「来運神社」「来運の湧水」まで足を延ばしてみてくださいね。

知床は自然遺産として多くの見どころや特色がある一方、筆者は「ホタテの大集結」も気になります。海の中なので観光で見に行くことは出来ませんが、やはりプランクトンの影響で、知床には30万とも言われるホタテが集まる熱いスポットがあります。跳ぶわ跳ねるわ、のホタテの姿は衝撃的!興味のある方は調べてみてくださいね。

一度も大陸と接していない!絶海の孤島【小笠原諸島】

小笠原諸島のくじら

自然遺産 登録基準⑨2011年

自然遺産「小笠原諸島」の特異性、それは「大陸と一度も陸続きになっていない」ということ。更に火山島と違い、プレートの沈み込みで形成された島であり、東京からは1000kmもの距離があります。このため小笠原の生物・植物の進化は独特で、「固有種率が極めて高い」という特徴が。

くだけた言い方をしますと、今ある小笠原諸島の植物・生物の分布する環境は、「たまたま遠くから飛んできた種と、たまたま流れ着いた生き物が、たまたま生き残った」、その結果です。そこから独自の進化を遂げることとなり、たとえば貝類はその94%が固有種という、自然遺産の中でも独自路線まっしぐらな島というわけです!その希少性から「東洋のガラパゴス」とも称されます。

ちなみに小笠原諸島の英語名は「ボニン アイランズ」といいますが、これは日本語の「無人島」からきているとされています。そして小笠原の海は「ボニンブルー」と呼ばれ、濃く青い色彩が印象的。旅の季節によって「ホエールウォッチング」ができ、「カヤック」「ダイビング」など多くアクティビティが参加可能です。また父島では「ハートロック」、母島では「乳房山」へのトレッキングがおすすめ。

レッドリストの生き物多数!【奄美大島・徳之島・沖縄北部・西表島】

西表島のマングローブ

自然遺産 登録基準⑩2021年

「奄美大島・徳之島・沖縄北部・西表島」は、九州南端から台湾までの海域に、1200㎞にわたり点在する「琉球列島」に属します。このエリアは動植物のまさに楽園!特に自然遺産に指定された4地域は、日本のわずか0.5%以下の面積ながら、日本全体の動物・植物の数に対して大きな割合の種が生息しています。特に顕著な脊椎動物は日本全体の57%が生息という驚異的な数です。

そして登録基準は⑩、これは「絶滅危惧種が多い」ということを示し、日本の自然遺産では知床と並び2ヵ所のみとなります。国際的な「レッドリスト」に記載される生物も多く、アマミノクロウサギ、ヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコ、ルリカケスなど含めなんと95種が生息。希少な生物を守るという側面がとても強い自然遺産です。

島々の「国立公園」や「生態系保護地区」では、運が良ければこれらの生き物に出会えるかもしれませんね!「琉球列島」の島々は、森も海も本当に美しい。奄美大島では「ハートロック」(小笠原とはちょっと違う)や、徳之島ではなんと「闘牛」、西表島では「マングローブ」など、自然遺産としてだけではなく各島々に個性的な見どころが盛りだくさんの旅行先です!

日本の自然遺産比較ランキング!パワースポットはどこ?

森

そんな見どころいっぱいの自然遺産を、色々な面で比較してみました。旅先を検討する際にお役立てください!ちなみに旅行にかかるお値段やアクセス事情は、お住まいがどこかによって変動が生じます。以下は東京発ということでの算出になります点、ご注意くださいね。

圧倒!面積の広さランキング

広大な北海道

①💡 知床:   71,100 ha 💡
② 奄美・徳之島・沖縄・西表: 42,698 ha
③ 白神山地:  16,971 ha
④ 屋久島:   10,747 ha
⑤ 小笠原諸島:  7,939 ha

知床や奄美・徳之島・沖縄・西表は、「食物連鎖」や「生態系」、「絶滅危惧種」の保護が目的の自然遺産。エリアは広く、広大な世界遺産です。

ちなみに、たとえば名称が「屋久島」だとしても、島がまるまる世界遺産・自然遺産として登録されているわけではありません。居住エリアなどは含まれませんし、屋久島の場合は、島内のわずか20%のエリアのみが自然遺産の対象となっています。

世界遺産に指定されることは地域の活性化につながりますが、観光地化は本来の目的ではありません。保有国は登録後の環境保全・安全対策やそのための規制・法整備、継続的な調査や定期的な報告まで求められます。世界遺産・自然遺産の登録範囲というのは非常に厳密です。

秘境!アクセスが難しいランキング

ボニンブルー父島

①💡 小笠原諸島: 「フェリー」 竹芝→父島 24h 💡
② 知床:    「飛行機」東京→女満別 1h45m 「バス」女満別→ウトロ→知床五胡 2h40m
③ 白神山地:  「飛行機」東京→青森 1h10m 「バス」青森→弘前→ブナの道 2h
      :  「飛行機」東京→能代 1h20m 「電車・バス」鷹ノ巣→十二湖→青池 2h20m
④ 屋久島:   「飛行機」東京→鹿児島 2h15m 鹿児島→屋久島 40m
⑤ 奄美・各島単体: 「飛行機」東京→奄美大島 3h

一番近い東京(竹芝)から出発したとしても、自然遺産の中でアクセスにもっとも時間がかかるのは、ダントツで「小笠原諸島」東京から1000km離れていても東京都に属しているというのは面白いですね。そんな小笠原諸島へのアクセスは、なんと6日に1便(変動あり)のフェリーのみ!まさに秘境です。

尚、上記時間は片道にかかる時間です。また「乗り継ぎ時間」は含まれていませんので注意を。最小の「移動時間」の合計となりますので、利用路線・時期やそのスケジュールによってはもっと時間がかかります

白神山地はスポットによって行き方は変わり、両方行くという場合には状況が変わります。また奄美大島は単純往復での位置づけになっています。もし一回の旅行で、自然遺産の範囲である奄美、徳之島、沖縄本島、西表をすべて行こうとするとかなりハード。ランキングとしては②か①になってくるかと思います!

ハード!体力勝負なランキング

自然遺産のハイキング

①💡 屋久島:  「縄文杉」  トレッキング(ガイド付) 所要10時間~ 💡
② 小笠原:   「ハートロック」 トレッキング(ガイド付) 所要5時間~
③ 知床:     「羅臼湖」  トレッキング(ガイド付) 所要5時間半~
④ 白神山地:  「ブナ林散策道」 トレッキング 所要2時間~
⑤ 奄美・各島単体: 「マングローブ」 カヌー 所要2時間~

自然遺産の旅を満喫するためには、「トレッキング」など自分の足で歩くという手段がメインになってきます。その中でもトレッキングの代名詞とも言える存在で、「歩くために行く」とさえ言えるのが屋久島です。特に有名な「縄文杉」へはもっとも時間がかかります!それでもハマってしまう人は続出しており、年に1度はデトックスに来る、癒されに一人旅で来る、というような人も沢山いるそう。

知床や小笠原のトレッキングも自然遺産をじっくり満喫できるプランです。ガイド同行が主流のため、迷わずに行けて安心ですし、自然遺産の環境や動植物のことも、個人で訪れるより深い知識を得ることができます。白神山地は、ブナ林も青池も比較的行きやすく、1~2時間でまわれるため気軽さがあっていいですね!

奄美大島や西表島への旅ではマングローブのカヌーツアーが人気です。カヌー単体であれば2時間程度から参加可能ですが、自然遺産をより満喫したい場合はカヌーと自然散策がセットになった半日~終日のツアーがおすすめですよ

観光!所要日数が多くかかるランキング

国内旅行の朝日

①💡 小笠原諸島: 3泊6日(船中泊2泊)~ 💡
② 知床:     2泊3日~
③ 屋久島:    2泊3日~
④ 白神山地:   1泊2日~
⑤ 奄美・各島単体: 日帰り~

アクセスの難しいランキングと同様、奄美・徳之島・沖縄・西表はすべてを一気に行く場合、どんなに弾丸旅行で頑張っても最低4泊となります。自然遺産の見どころを網羅しようと思うと1週間~10日間は欲しいため、ランキングは①となります。

小笠原は「古代も現代も秘境のまま」。空港もなく船の増便もないままで、フェリーのスケジュール上、3泊6日が最小の旅程です。不便ではありますがそれが小笠原の面白味でもありますね。知床と屋久島は、それぞれの興味によって増減可能ですが、自然遺産の人気スポットを満喫するのに必要な最小の旅行日数と言えます。

特に知床は自然遺産としての範囲が広いため、知床五湖、カムイワッカの湯、フレペの滝、羅臼湖などへのトレッキングや、知床峠、オシンコシンの滝、天に続く道、流氷クルーズ、また女満別空港付近には網走、阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖など見どころ多々!自然がお好きな方は1週間程度かけて旅を楽しむのも良いかもしれません

また白神山地への旅でおすすめしたいのが列車「リゾートしらかみ」!日本海の景色を堪能でき、見どころでは減速してくれ、車内で三味線を披露してくれ、鉄道の旅を何倍も楽しくしてくれる心意気が最高です。このエリアも1泊と言わずゆっくり旅も◎ですね。

お得!リーズナブルに行けるランキング

フライト

①💡 奄美大島: 1泊2日 ¥40,000~💡
② 白神山地:  1泊2日 ¥55,000~
③ 知床:    2泊3日 ¥85,000~
④ 屋久島:   2泊3日 ¥95,000~
⑤ 小笠原:   3泊6日 ¥120,000~

所要日数が多くかかるランキング、の日数をベースに算出しています(旅行に必要な日数と思われるため)。一名料金の目安です。東京から観光地までの「交通費のみ」の目安は①往復18000円 ②往復28000円 ③往復32000円 ④往復30000円。⑤往復60000円 小笠原はおがまるパックのツアー(船+宿)がお得な場合も!

フライトはLCC優先、路線が無い場合はJALやANAなど。奄美大島は乗り換えがなく、単体で行く場合はもっともリーズナブルです。奄美・徳之島・沖縄・西表の自然遺産すべてに行くなら旅費は150,000円くらいからかと思います。

白神山地は東京からなら秋田まで高速バスにするともっとお得に。屋久島は鹿児島県からフェリーで船旅という選択肢もありますが、空港→港への移動費が加算されるために、合計料金は飛行機と大きな値段差がありません。荷物もありますのでおすすめは飛行機です。

またホテルは一律8000円で見積もっています。食事は1日5000円。1日1ツアーを想定(奄美なら海のツアー、知床や屋久島ならトレッキング)。自然遺産の場合、どの程度ツアーや自然体験に参加するかによって予算に幅が生じます。また滞在先やレンタカーなど移動手段、シーズンや予約のタイミングでも料金は変動しますので、ご参考までに!

最強!パワースポットランキング

自然遺産ブナの森

①💡 白神山地: 地球のパワー 💡
② 屋久島: 樹々の生命力
③ 知床:  海流と命の源
④ 奄美:  熱帯の密林
⑤ 小笠原: マイペースアイランド

このランキングは筆者の独断にはなりますが、自然遺産はいずれも自然の迫力があり力強さがあります。人を飲み込むような広大な森や、多くの生き物の姿に神秘性を感じることも多々あり、古代の人が自然を信仰したというのも良く理解できます。

その中でも白神山地は起」という大地そのもの、地球そのもののパワーが作用して出来た自然遺産です。その力は現代も変わらず、早い速度で大地が動いています。酸素の濃いひんやりとした空気、深い緑の森の中にぽっかりと浮かぶ青い湖、白神山地の静けさと美しさは、引き込まれるものがありますよ。

また屋久島は、わずかな日光を求め生きようと根を張る樹木は生々しくも迫力があり、それでいて幻想的な空気をまといます。知床は氷の海と風の力が激しくぶつかる中で生命が産まれ、他の命につながっていきます。琉球列島も熱帯の森と海が多くの生命を育む場所。マングローブの森でも知られ、この木には「キジムナー」という精霊が宿るとも言われます。

小笠原もまた地球の力を感じる自然遺産です。さらに「偶然」がもたらした環境には、かえって「運命」を感じますね。どこに訪れても自然のパワーには圧倒されます!

安心!子連れ旅行で楽しめるランキング

奄美のアクティビティツアー

①💡 奄美・各島単体: 散策やビーチやアクティビティで充実! 💡
② 知床:   知床五湖やクルーズで満喫
③ 白神山地: 青池にがんばってアクセス!
④ 屋久島:  ヤクスギランドで年齢にあわせて
⑤ 小笠原:  船旅を楽しもう!

島単体で訪れる場合は、奄美や西表はとてもおすすめの旅先。きれいな海では小さな子供でも楽しめるビーチやアクティビティが豊富です。西表島のカヌーもまるでアドベンチャー!年齢に応じてツアー内容を選べますよ。知床の場合は「知床五胡」の「高架木道」や、観光船の利用で十分自然遺産を満喫できます。

白神山地は「青池」はだいたい1時間くらいで見て回れますので、子供でも大丈夫。就学前のお子さんには「八森ぶなっこランド」での体験学習も良いかもしれません♪一方屋久島では一番有名な「縄文杉」へのアクセスはできません。「白谷雲水峡」は体力のある子なら小学生くらいから。それより小さなお子さんには「ヤクスギランド」がおすすめ。

小笠原はやはり24時間の船旅(しかも往復)が問題。元気なお子さんには退屈かなと思いますし、敏感な子の場合眠れなかったり泣いたりということがあるかもしれません。島に着く前に親がヘトヘト…となってしまうケースも。ただそこさえOKなら小笠原の旅行自体は楽しめると思います!

以上、自然遺産いろいろランキングでした。お役にたてば幸いです!

富士山はなぜ文化遺産なのか

神社とパワースポット

コロナ禍の国内旅行に「自然遺産」の観光はおすすめですが、以下の「文化遺産」もまた自然の要素が魅力的であり、同様に楽しむことができるスポットですよ。ですが一見「自然」のようである富士山や紀伊山地は、世界遺産の中でもなぜ「自然遺産」ではなく「文化遺産」なのでしょう?それについても簡単に解説します!

悲願の世界遺産!富士山

文化遺産の富士山

実は、富士山は執念と努力の遺産です!日本が世界遺産条約に批准した1992年。すでにこの年から富士山を世界自然遺産に登録しようと協議会が発足しています。日本人ですからね、「まず富士山」という気持ち、わかりますよね!

そうして長らく「自然遺産」を目指したものの、結局のところ環境問題などを理由に登録へは至らず、2003年には候補からも外されます。そこから方向転換し、2013年に日本人にとっての「信仰の対象と芸術の源泉」として「文化遺産」へ登録を果たしました。この間20年、悲願の世界遺産登録です。

江戸時代が好きな方にはピンとくると思いますが、その「芸術の源泉」とは、葛飾北斎先生の「富岳三十六景」に代表されます。富士山だけでなく、絵画としての構図の美しさ、当時の習俗までもが見てとれ、最高にハイセンスです。筆者は北斎が好きでたまりません。

ただ、文化遺産として世界遺産に指定された後も、環境についての問題は解決していません。それにいついては多くの課題が残っていますので、登山者ひとりひとりの当事者意識が必要とされています。

「文化的景観」!紀伊山地

紀伊山地の高野山

中国の「泰山」が文化遺産と自然遺産の両方の顔を持った複合遺産であることを踏まえると、この「紀伊山地」も複合遺産としての資質は十分にあったように感じますが、そうならなかったのは良い意味で「人の手が入っているから」というのが一因としてあります。

そのため、登録内容としては「自然遺産」ではないものの、「文化的景観」の価値を認められた「文化遺産」となっています。「文化的景観」という概念は、「自然と人間の営みによって形成された景観」ということを示し、たとえば「森の中の石畳の参詣道」「山岳風景と霊場」などが象徴的です。

また紀伊山地は「高野山」を有し9世紀からの古い歴史があります。創建は空海、「弘法大師」。ちなみに「弘法も筆の誤り」のことわざで、大師が誤ったのは「応」の字だったという逸話があります。「応」の上の点を書き忘れて、それに気づいたのはすでに高い位置に書を飾った後。そのため筆をぶん投げて見事に点を打ったという話です。強すぎる!

伝統の証明!白川郷

白川郷の合掌造り

筆者は東京に住んでいますので、時として「伝統的な日本文化は探さないと見つからない、探しても見つからない」という状況が起こり得ます。近代的な家屋に住み、洋服を着、山野はなく、野生生物もおらず、四季はわずかな街路樹から感じる。コロナになって祭りもなければ花火もない…。

「日本昔ばなし」に、リアリティを感じる要素は一切ありません。私たちは知識として、日本にそういう時代があった、そういう場所(村)があって、そういう家(伝統家屋)があったことは知っています。ただ次世代に語り継ぐ時、伝統というものをどうやって示せばいいのでしょう。話だけならただのお話、物語と変わらないのです。

すでに地方都市でも多くの家が近代化しているはずで、このままでは本当になくなっていくモノです。神社仏閣やお城は文化財として残ります。でも「家屋」や「暮らし」は違う。そりゃあ誰でもバリアフリーのあったかい家に住みたいですよね。だからこそ、白川郷は日本の遺産の真骨頂であると筆者は考えます。

日本はこうした「村落」や「里」を、居住地ではなく「遺産」として守っていかなければなりません。白川郷もまた「自然遺産」ではなく「文化遺産」という枠組みですが、周囲の自然環境とあわせて発展してきた様は、学びと体験の旅に大変おすすめですよ。

まとめ withコロナの時代におすすめの旅行先

自然遺産のハイキング

いかがでしたでしょうか。

「自然遺産」は、自然そのものの散策やトレッキング等はもちろん、「どんな特色があるの?」というところから「歴史」「動植物」「地形」「気象」など学びの要素が盛りだくさんという点で、とても魅力があります!

また日本の世界遺産・自然遺産を知った後は、「世界の遺産はどんな素晴らしいところがあるんだろう?」と、新しい世界がどんどん広がっていきます。どこか閉鎖的になりがちなコロナ禍において、未来への広い興味は、人生も豊かにしてくれますよ。屋外での観光は感染症リスクも少なく、きれいな空気を満喫でき、コロナ禍のニーズに非常にマッチした旅行先です!

自然遺産の美しい森

更に言えば、自然遺産はお子さんの教育の意味でもとても役立ちますし、年齢や体力に応じた選択をしつつ様々な体験にトライできます。また例えば「知床五湖」の「高架木道」は、お子さんばかりではなく、ベビーカーや車イスの方でも安全に観光が可能です。

自然遺産はその性質から、足場が悪いというのは仕方のないことですが、バリアフリーの取り組みは世界中で浸透してきています。もちろん大変な部分もあるかと思いますので、気軽にとは言い切れませんが、ハンディキャップを理由に「旅に行きたい気持ち」を我慢しないでほしいなと思います!

少しでも安全安心に、そして楽しくwithコロナ時代の旅を楽しみましょう!

以下は自然遺産ランキングのまとめですので、こちらも含めて旅行の参考になれば幸いです。

💡面積の広さ:    1位 知床
💡アクセスが難しい: 1位 小笠原諸島
💡体力勝負:     1位 屋久島
💡所要時間が長い:  1位 小笠原諸島
💡リーズナブル:   1位 奄美・各島単体
💡パワースポット:  1位 白神山地
💡子連れ旅行:    1位 奄美・各島単体

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