旅のガイド

複合遺産とは?世界中でたった39件の遺産すべてをわかりやすくご紹介!

自然遺産と文化遺産

【南アメリカの複合遺産一覧】-4件

南アメリカの複合遺産は4件。南北を貫くアンデス山脈、大河、森は特徴的。深い密林は人の足を遠のけ、動植物の楽園を作り出し、古代文明を育んだ器でもあります。

南米の複合遺産

①マチュピチュの歴史保護区

【ペルー】 1983年/登録基準①③⑦⑨

マチュピチュの歴史保護区

人生に一度でいいから行ってみたい!そう願う方も多いのではないでしょうか。インカ帝国の都市として標高2400m以上の高地に築かれた、ペルーの「天空の遺跡」マチュピチュ。畑など灌漑設備や水路が完備された、高度な文明社会を証明する都市の遺構で、「マチュピチュ(老いた峰)」と「ワイナピチュ(若い峰)」に挟まれた尾根からの景観が大迫力の複合遺産です。

スペイン人の南米への侵略は凄惨なもので、インカ帝国の都市のほとんどはスペイン人が破壊してしまっています。残されたわずかな遺構という意味でもマチュピチュは大変貴重。周辺のアンデス山脈を代表する自然環境や絶滅危惧種の生息地域としても、より強固な保護の必要性から複合遺産に登録されています。

インカは最盛期、南米全土に影響力を持った強大な国でした。興味がある場合は、道の遺産「カパック・ニャン」、インカの首都だった「クスコ」とも合わせて、じっくり観光したいエリアです!

②リオ・アビセオ国立公園

【ペルー】 1992年/登録基準③⑦⑨⑩

リオ・アビセオ国立公園

アンデス山脈やマチュピチュで有名なペルーですが、国の北側は様相がガラリと変わります。アマゾン川の上流エリアのため熱帯雨林が広がり、古代からの自然環境が残されています。この急流と霧の多い環境によって世界でももっともアクセスしづらい国立公園・複合遺産と評されると同時に、観光客は立ち入りが禁止される「行けない遺産」です。

またこの地にはインカ時代よりもはるかに古代、紀元前10世紀ごろからの住居跡が残されており16世紀までの至る生活のあとが残ります。アメリカ大陸の歴史を知る上で、文化財としての希少性が高く複合遺産に登録されました。

③チリビケテ国立公園 – 「ジャガーのマロカ」

【コロンビア】 2018年/登録基準③⑨⑩

チリビケテ国立公園 - 「ジャガーのマロカ」

ペルー同様、コロンビアもまた国の東側はアマゾンの自然保護区が点在。そもそもブラジルの北東部を出口とするアマゾン川は、コロンビアやペルーなど大陸の中でも西側、つまり標高の高いアンデス山脈を源流とします。このアンデス山脈の膨大な源流・支流が大陸を横断しながら集まって、世界最大級の大河川アマゾン川となっていきます

チリビケテ国立公園はギアナ高地の西端で、独特な「テプイ(テーブルマウンテン)」という切り立った台地と森が広がります。ちなみにピクサー映画「カールじいさんの空飛ぶ家」を見れば雰囲気がつかめます!

他2万年以上前からの岩絵が75000点以上あり、モチーフは狩猟、踊りや儀式、そしてジャガーと思わしき動物が描かれています。優れた複合遺産ですが、立ち入り禁止の「行けない遺産」です。

④パラチーとイーリャ・グランジの文化と生物多様性

【ブラジル】 2019年/登録基準⑤⑩

パラチーとイーリャ・グランジの文化と生物多様性

この遺産は17世紀に世界で最も豊かな「金山」が発見され、ゴールドラッシュにて発展した「カミーニョ・ド・オウロ(黄金の道)」や港湾都市、そしてその周辺の「イーリャ・グランジ(大きな島)」や森林地帯が保存される複合遺産です。ブラジルの沿岸一帯はもともと世界有数の大森林地帯として知られ、絶滅危惧種を多く含む多様な動植物の宝庫でもあります。

このエリアが発展した当時、ブラジルはポルトガルの植民地。港湾都市パラチーはポルトガルへの航路の入り口となり拡大、黒人奴隷の売買が行われた点では負の歴史を無視できない一方で、金が枯渇して長く経った今でも良い保存状態を保っている希少な植民都市(コロニアル都市)として、複合遺産の対象に含まれました。可愛い観光ボートに乗って、海から街を見るのがおすすめです!

【北アメリカ・中央アメリカの複合遺産一覧】-6件

北・中央アメリカには6件の複合遺産があります。古代文明や先住民に関連した遺産が多く、自然環境は多種多様。アメリカは自然遺産の多い国ですが、本国に複合遺産は存在しません。

アメリカの複合遺産

①パパハナウモクアケア

【アメリカ】 2010年/登録基準③⑥⑧⑨⑩

パパハナウモクアケア

本土から数千kmも離れた太平洋の海上にアメリカ唯一の複合遺産は位置します。全長はなんと1900㎞に及び、小島と環礁の連なる広大な海洋エリアが登録されています。ハワイから250㎞~の距離にあり、「パパハナウモクアケア」は「母なる(大地の)神」と「父なる神」というハワイ語を組み合わせた造語。

豊かな生態系が育まれる貴重なエリアというだけでなく、この美しく神秘的な海はハワイ人にとっての「死後に魂が帰る場所」として、祖先より受け継がれてきた地でもあります。この伝承は沖縄の「ニライカナイ」との類似性を感じさせます。本当に気になる複合遺産ですが、観光でのアクセスは不可の「行けない遺産」ですので、ちょっと残念ですね!

②ピマチオウィン・アキ

【カナダ】 2018年/登録基準③⑥⑨

ピマチオウィン・アキ

こちらもまた大変広大なカナダの複合遺産。登録範囲は29000㎢に及び、多くの川、湖、湿地を含んだ自然環境と、先住民との共存関係が登録対象になっています。

複合遺産では、先住民の文化が保存対象となるケースが少なからずありますが、このカナダの先住民アニシナアベ族の人々はただ評価されるばかりではなく、「なぜ複合遺産と言いながら文化と自然を別々に評価するのか」、という疑問をユネスコに投じたことで知られています。

このことは7000年もの間この地で自然と共存し、命を尊重し、調和を重んじて暮らしてきた彼らにとっては、自然な疑問でありまた尊重されるべき価値観であるように思えます。ユネスコにとっても世界遺産のあり方の見直しをする機会となった遺産と言われています。

③テワカン=クイカトラン渓谷 : メソアメリカの起源となる環境

【メキシコ】 2018年/登録基準④⑩

テワカン=クイカトラン渓谷 : メソアメリカの起源となる環境

サボテンの多い特徴的な自然環境と、テワカンとクイカトランの2つの渓谷からなります。この渓谷は大陸で最も古く、運河、井戸、水道橋、また大陸最古のダムなど優れた水管理システムが残されていることから複合遺産に登録されました。

サボテンの多様性も面白味があり、「柱サボテンの森」は、世界で一番サボテンが密生するエリア。メキシコというとなんとなくサボテンを連想する人も少なくないのではないでしょうか?日本人にはあまり馴染みのないサボテンが群生する様子はどこかコミカルに感じられますが、実際はとても迫力がありますよ

④カンペチェ州カラクムルの古代マヤ都市と熱帯保護林

【メキシコ】 2002(2014)年/登録基準①②③④⑨⑩

カンペチェ州カラクムルの古代マヤ都市と熱帯保護林

名前はあまり知られてないかもしれませんが、カラクルムは世界でも有数のマヤ文明遺跡です。

紀元前1000年頃から1200年以上もの間続いた文明の中心地であり、優れた文化の発信地でもありました。高さ55mのピラミッドはマヤ文明の中でも最大級で、漆喰のマスクなど副葬品も多く見つかった貴重な遺跡。

一方でこのエリアの熱帯雨林は広大で、ジャガー、ピューマ、オセロット、トラ、ライオンといったネコ科の野生動物が勢ぞろい。絶滅危惧種も多く、豊かな生態系が保存されている複合遺産です。マヤ文明においてもこうした野生動物は重要視され、絵や陶器のモチーフとしても使われています。

⑤ティカル国立公園

【グアテマラ】 1979年/登録基準①③④⑨⑩

ティカル国立公園

「インカ」がマチュピチュに代表されるとすれば、「マヤ」はティカルです。上記カラクルムとは敵対関係にあり衝突を繰り返していましたが、最終的に勝利し7世紀ごろ最盛期に。3000以上の建築物に、人口は6万以上!現存するマヤ文明最大の都市遺構で、階段ピラミッド型の神殿が特徴的です。

ティカルは生態系豊かな中米最大規模の熱帯雨林に囲まれており、深い密林の中に突如として出現する遺産です。神殿のピラミッドに登れば、眼下には広大な緑の海が広がり、感動の風景に出会えます。

なおかつ記事冒頭でも触れました通り、ティカルは「世界初」の複合遺産。滅亡の理由もハッキリしていない謎を残した密林の遺産、大変おすすめです!

⑥ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ

【ジャマイカ】 2015年/登録基準③⑥⑩

ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ

コーヒーの中でも高級!「ブルーマウンテン」の産地として有名な一帯です。山々の周囲は熱帯雨林を有する険しい山岳地帯であり、カリブ海エリアの中でも特に豊かな生物多様性のホットスポット。動植物の固有種の割合が高く、また動植物絶滅危惧種も多いエリアとして、複合遺産の保護対象になっています。

また先住民タイノ族が奴隷労働から逃れた場でもあり、アフリカから連行された黒人奴隷(マルーン)が隠れ住んだ場でもありました。複合遺産ではマルーンの築いた集落、独自の文化が登録対象になっており、宗教儀式、医学、踊りなど、山のと関わり合いを深めながら発展したものです。カリブ海は奴隷の悲しい歴史と切り離せませんが、それでもその海や自然の美しさは印象的です。

【オセアニアの複合遺産一覧】-5件

オセアニアの世界遺産は5件です。と言ってもそのうちの4件はオーストラリアで、1件はニュージーランド。オセアニアにはそれ以外の島国も多くありますので、今後登録が増えそうなエリアだと思います。ちなみに世界で複合遺産が多いのはこのオーストラリアと中国の4件ずつ。

オセアニア・太平洋の複合遺産

①トンガリロ国立公園

【ニュージーランド】 1990(1993)年/登録基準⑥⑦⑧

トンガリロ国立公園

日本は火山が多く、太平洋を取り巻く「環太平洋造山帯(環太平洋火山帯)」に位置する、と学校で習った記憶がある方もいるかもしれません。実はニュージーランドもまたその火山帯に位置し、トンガリロ国立公園は3つの活火山「ルアペフ山」「ナウルホエ山」「トンガリロ山」が連なる、火山地帯特有の景観が特徴の複合遺産です。

印象的なエメラルドグリーンのカルデラ湖、溶岩のあとの黒い荒野、氷河、火口、高山植物など多様な要素が雄大な風景を彩り、ニュージーランドの国鳥キウイをはじめ動植物にとっての楽園にもなっています。また先住民マオリはこの地を聖地とし信仰したと同時に、地熱を利用して料理や食料の保存を行い、医療にも活用しました。自然とのかかわりが興味深く学びになる複合遺産です。

②カカドゥ国立公園

【オーストラリア】 1981年/登録基準①⑥⑦⑨⑩

カカドゥ国立公園

オーストラリア最大の国立公園で、先住民アボリジニが暮らしてきたエリア。中でも、まるでレントゲンのようなアボリジニ独自の画法で描かれた壁画は特徴的で、園内の1000ヵ所以上で発見されています。この壁画はなんと約2万年前から20世紀までの非常に長い期間に描かれたもので、彼らの歴史そのものというほどに壮大なもの。

加えてマングローブの干潟や、沼地、熱帯雨林、サバンナ、湿原が広がり、その自然環境は豊かであり複雑。爬虫類、昆虫など多様な生物が生息し、野鳥も多く飛来するためバードウォッチングの名所にもなっている複合遺産です。

③ウルル=カタ・ジュタ国立公園

【オーストラリア】 1987(1994)年/登録基準⑤⑥⑦⑧

ウルル=カタ・ジュタ国立公園

オーストラリアの一大観光名所と言われるほどの複合遺産ウルル(エアーズロック)。6億年もの昔に海だったものが地殻変動で隆起し、浸食と風化に強い部分だけが残りました。全長3400mの「一枚岩」で、世界2番目の大きさを誇ります(1番は同国オーガスタス山)。岩には鉄分が含まれるため赤く見える岩肌はとても幻想的。

そんなウルルは、遥か太古の4万年以上前から先住民アボリジニの聖地として崇められてきましたが、イギリスの植民地化で状況が一変。厳しい時代を超え、衝突はありながらも、現在オーストラリア政府は「先住民からこの地を借り受けている」ことを期限付きで認めています。聖地という文化・価値観を尊重し、2019年にはウルルの「登山禁止」も定められました。

④ウィランドラ湖群地域

【オーストラリア】 1981年/登録基準③⑧

ウィランドラ湖群地域

「湖」という名称がついていますが、水があったのは1万5000年前ごろまでで、次第に干上がり、現在は荒涼とした砂漠地帯。湖の底だった部分が露出して壁のようになり、独特な景観が広がり、野生のカンガルーやエミューの生息地になっています。

一方で、ホモサピエンスの骨が発見されており、火葬された女性の骨も見つかったことで、人類最古の火葬場であるとも言われます。また4万年前ごろにこの湖の周辺にアボリジニが住んでいたという証拠が見られたことも評価され、複合遺産に登録されました。

⑤タスマニア原生地域

【オーストラリア】 1982年/登録基準③④⑥⑦⑧⑨⑩

タスマニア原生地域

中国の「泰山」と並び、最も多くの登録基準を満たす世界遺産。タスマニアはかつて存在したと言われる「ゴンドワナ大陸」の一部であり、オーストラリアと陸続きだったと考えられています。5つの広大な国立公園が連なり、太古の姿を保った森と、独自の進化を遂げた動植物の宝庫。中でもタスマニアデビルはよく知られていますが、実は意外なほど可愛い顔をしていますよ!

タスマニアが複合遺産である理由は、やはりアボリジニの文化が見られることが挙げられますが、タスマニアの先住民は本土以上に凄惨な歴史を有しています。収容施設での劣悪な環境、白人が持ち込んだ伝染病などを理由に、4500人ほどの純血のアボリジニは全滅。人類が保存しなければならない遺産です。

【アフリカの複合遺産一覧】-6件

最後はアフリカの複合遺産で、6件あります。アフリカ大陸も森、砂漠、雄大なサバンナ、湖、クレーターなど変化に富んだ地形に恵まれています。人類のルーツと考えられ、様々な自然環境と文明を生み出たエリアです。

アフリカの複合遺産

①タッシリ・ナジェール

【アルジェリア】 1982年/登録基準①③⑦⑧

アルジェリアのタッシリ・ナジェール

アルジェリアの複合遺産「タッシリ・ナジェール」、この言葉は現地語で「川が流れる台地」という意味です。ただしこのエリアは荒涼としたサハラ砂漠の、最も奥深い場所。サハラの真ん中に「川が流れる台地」という地名がある、これだけでも非常に興味深いものですが、現在とは違うサハラの姿を証明したもの、それが「岩絵」です。

この地には紀元前6000年からの岩絵が非常に多く残り、かつての遊牧民の姿や狩の風景とともに、水が豊富で豊かな土地であったことが描かれています。この時代のことは「緑のサハラ」とも呼ばれます。また驚くべきことに現モロッコや周辺国に暮らす「ベルベル人」は、この岩絵の先住民の末裔と言われています。

尚、複合遺産でなくとも先史時代の壁画・岩絵では「絵のうまさ」というのはあまり重要ではないかもしれません。しかしタッシリ・ナジェールでは、たまに異様に上手な絵があります。特に動物は、まるで現代のイラストや漫画のような、古代の「鳥獣戯画」とも言えるような雰囲気!興味のある方はぜひ調べてみてくださいね。

②バンディアガラの断崖(ドゴン人の土地)

【マリ】 1989年/登録基準⑤⑦

マリ・バンディアガラの断崖(ドゴン人の土地)

マリの「ドゴン族」の伝統文化と、断崖に造られた家々と自然環境によって、複合遺産に登録されました。このドゴン族は列強諸国の圧力を強く受けたアフリカの地にありながら、キリスト教にもイスラム教にもくみせず、必死で「難を逃れた」人々。だからこそ過酷な環境にひしめき合って暮らしています。

彼らドゴン族の伝統、中でも神話は非常に奥深く、豊かなストーリー、60年に一度の仮面と仮装の大祭など、美しい文化であることに違いありません。世界的に見れば、異文化の神の干渉や支配を受けず、独自の伝統を保持していることは、大変まれなことです。

ただ、そうした暮らしを価値ある複合遺産として保存することは、重要な取り組みである反面、ドゴン族にとっての幸福であるかは別問題です。近代化の波でこの集落でも都市への流出が増加しており、今後の保全に慎重になるべき遺産と言えるでしょう。

③エネディ山地の自然的・文化的景観

【チャド】 登録年2016年/登録基準③⑦⑨

チャドのエネディ山地の自然的・文化的景観

サハラ砂漠に位置し、タッシリ・ナジェールと同様、古代の岩絵や洞窟壁画の存在で知られています。規模で言うとこちらは特に大きく、サハラ砂漠最大の壁画群とも評されます。特徴的な切り立った岩々と峡谷があり、その景色は圧巻。ドランゴンボールの戦闘シーンでよく出てくる荒野そのものです!

その一方で、渓谷には「水」があります。過酷な砂漠という環境において水は最重要であり、周辺の動植物にとってはまさしくオアシスのような存在の複合遺産です。希少なワニ(クロコダイル)の姿も見られます。

④ロペ=オカンダの生態系と残存する文化的景観

【ガボン】 2007年/登録基準③④⑨⑩

ロペ=オカンダの生態系と残存する文化的景観

ガボンはアフリカにありながら川が多く、広大な緑地が保護区に指定されているエコな国です。複合遺産に登録されたこの地は、氷河期に形成されたサバンナと熱帯雨林が共存。アフリカの中でも特殊な環境が、絶滅危惧種を含む希少な生態系を守る背景となっています。ゆったりとした山と川、心が洗われる大自然の風景です。

一方で先史時代の住居や生活のあと、また壁画などが発見されていますが、一部族ではなく、多数の民族の痕跡が見られます。エリア的には「バンツー(バントゥー)族」を主とした民族の往来があったとされ、沿岸と内陸を結ぶ川の中継地点として発展した土地だったのかもしれません。

⑤ンゴロンゴロ保全地域

【タンザニア】 1979(2010)年/登録基準④⑦⑧⑨⑩

ンゴロンゴロ保全地域

「世界の動物園」とも称される大草原で、野生動物の宝庫。ンゴロンゴロとはそもそも「巨大な穴」を意味し、これは300㎢の大クレーターを指しています。クレーターの底の沼、アカシア樹林、サバンナ、森林、草原などの多彩な環境が植物を育み、動物にとっての楽園を生みました。特にヌーの大移動でもよく知られています。

一方で保護区内の渓谷では、「アウストラロピテクス」など先史人類の骨や化石、石器が多く発見されており、人類の歴史を探る研究対象としても重要な複合遺産です。また現代では「ジャンプ」で有名なマサイ族の住むエリアでもあります。マサイ族はよく赤い生地を服に使いますが、周辺の風景との対比が美しいですよ。

⑥マロティ=ドラケンスバーグ公園

【南ア&レソト】2000年/登録基準①③⑦⑩

マロティ=ドラケンスバーグ公園

筆者はたまたまレソトへ行ったことがあり、アフリカの中でも上位で好きな国にランクインしています!ドラケンスバーグとは山脈の名前であり、アフリカを代表する山岳地帯でもあります。レソトの国自体も標高1400m以上の高地にあり寒いですが、ドラケンスバーグの山並みと、その丘陵の美しさは感動的。

「地球最古の人類」と呼ばれるサン族が描いたとされる岩絵がエリア全体に多く点在し、動物の血や泥をまぜたもので色付けした独特な絵も残っています。さらに絶滅危惧種を含む多くの野鳥が生息する貴重な自然環境として、複合遺産に登録されました。

まとめ 複合遺産はwithコロナにおすすめの旅行先

複合遺産

ここまで複合遺産39件すべてをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか!どの遺産も、地球上において大変まれな自然環境と文化財が組み合わされ、それぞれにストーリーがあります。身近に感じられたり、興味が湧く遺産が見つかったら幸いです。

「複合遺産」は、文化的側面からの「歴史」「文化」はもちろんのこと、自然の散策やトレッキングでは「動植物」「地形」「気象」などに触れることもでき、遊び・学び・体験の要素が盛りだくさん!文字通り複合的な魅力に満ちています。

砂漠と生物多様性

日本に「複合遺産」が存在しないのは少々残念ですが、授業で習う「世界史」と違った切り口で世界を知るという点では、とても良いキッカケになるでしょう。どこか閉鎖的になりがちなコロナ禍において、未来への広い興味は、人生も豊かにしてくれますよ。

「複合遺産」は屋外での観光は感染症リスクも少なく、きれいな空気を満喫でき、コロナ禍のニーズに非常にマッチした旅行先です。久々の海外旅行の目的地としても、もちろんおすすめですので、参考になれば幸いです!

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